レギュラー番組/菅原明子の「エッジトーク」

●ゲストー群馬大学医学研究科教授の石崎泰樹さん
≪今回、2週にわたってお送りするゲストは、群馬大学医学研究科教授の石崎泰樹さんです...≫


今回、2週にわたってお送りするゲストは、群馬大学医学研究科教授の石崎泰樹さんです。石橋さんが監訳された『アメリカ版 大学生物学の教科書』(ブルーバックス)を中心にお話を伺いました。

菅原:この本は今、たいへん注目を浴びている本で、若い学生の方々にいい意味でのショックを与えた本だと思いますが、先生が翻訳されるきっかけはなんだったんですか?

石橋:講談社ブルーバックスの方から、アメリカで一番よく使われている教科書で、マサチューセッツ工科大学の教養課程では理系のみならず、文系の学生も勉強する「Life」という教科書があるので訳してみないかというお話があったことがきっかけです。

菅原:この原本になる「Life」というタイトルも教科書らしくないですね。「命、生命とはなんぞや?」みたいなね。しかも、B4サイズで厚さが約6cmか7cmあるかなというサイズでかなり大きいような気がするんですが、アメリカの大学生はこれを半年で勉強しちゃうんですか?

石橋:今朝、重さを測ったんですが、3.3キロあるんですね。この本を半年でマスターして試験に臨むということで、ちょっと日本の大学生とは学力といいますか、知の体力が違うなという印象を受けました。

菅原:日本は高校時代までに予備校も含めて勉強しすぎるから、大学行ったら半分アルバイトと飲み会。3年生くらいになったら「今度は就活!」みたいに、「いつ勉強するんだ?」と感じられますよね。

菅原:このブルーバックスになってるこの教科書の翻訳された部分ですが、とても読みやすいですね。やはり、読みやすく翻訳することも意識されたんですか。

石橋:そうですね。私にも大学生の息子がおりまして、彼が読んで抵抗がないレベルの翻訳を心がけました。

菅原:本来、専門用語がたくさんあるんですが、もっと専門的な表現はあったと思うんですが、やさしい言葉に置き換えられてますよね。

石橋:そうですね。原著を読んでもわかりやすい英語で記述されていて、特に専門的な、生物学の辞典を引かなければ読めないという感じではないんで、文系の学生でも、高校生でも抵抗なく読めるような、なるべくやさしさをそのまま日本語に移したいなと考えました。

菅原:カラーで見ればすぐにわかるのに、モノクロだとわかりにくいことってたくさんありますよね。この教科書は3冊とも色がきれいでイラストがとてもわかりやすいんですが、本屋に行って、理科系の書籍を見てもこういう本はないんですよね。

石橋:確かにカラーでわかりやすい図が多用されていて、非常に直感的に頭に入ってきて理解できるというところがすばらしいところだと思います。

菅原:私が大学時代に使った教科書に比べたら100倍楽しいですね。今、これを読んでるといい復習になります。

石橋:私がこの本を読んで感じたのは、日本の生物学の教科書ですと、ただ事実が羅列されていて、それをただ暗記する、というような作りになってるんですけど、この教科書はどうしてそういう学説、事実が明らかになったのか、その事実を明らかにするためにどういう実験が行われたのかという課程がエキサイティングに書かれていて、そういうところも読みやすい点なんじゃないかなと思います。

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≪3月9日(水)・3月16日(水)23:00~23:30・ラジオ日本「菅原明子の『エッジトーク』でどうぞ!≫